充電式草刈機とは?用途・メリット・デメリットを初心者向けにわかりやすく解説
「庭の草を刈りたいけれど、エンジン式は扱いが難しそう」
「充電式草刈機なら初心者でも使いやすいの?」
「18V・36V・40Vmaxは何が違うの?」
初めて草刈機を選ぶ方にとって、このような疑問は多いと思います。
充電式草刈機は、バッテリーを装着するだけで使いやすく、燃料の準備も不要です。一方で、電圧やハンドル形状、スプリットモデルの有無によって、向いている作業は変わります。
この記事では、充電式草刈機の選び方、マキタ・HiKOKIの特徴、スプリットモデルやハンドル形状の違い、エンジン式との違いまで、初心者にもわかりやすく解説します。
自分に合う草刈機を選ぶための参考にしてください。
この記事の執筆者:甲斐田伸一
shinichi kaida
株式会社アトラス 代表取締役
電動工具・業務用機器の中古販売に長年携わり、現在は草刈機をはじめとする電動工具・園芸機械のレンタル・販売を行っています。
草刈機のレンタルでは、単に機械を貸し出すだけでなく、「どの機種を選べばいいのか」「充電式で足りるのか」「18V・36Vのどれが向いているのか」といった機種選定の相談にも対応しています。
この記事では、実際に草刈機をレンタルされるお客様からよくいただく質問や、機種選びで迷われやすいポイントをもとに、これまでの経験を交えながら解説しています。

充電式草刈機とは?

充電式草刈機とは、充電したリチウムイオンバッテリーを電源としてモーターを動かし、先端の刃を回転させて草を刈る機械です。
メーカーによって「充電式草刈機」「コードレス草刈機」「コードレス刈払機」「充電式刈払機」など名称は異なりますが、基本的な仕組みは同じです。
一般的な草刈機は、
- モーター
- バッテリー
- シャフト
- ハンドル
- チップソーなどの刈刃
- 飛散防護カバー
- 肩掛けバンド
などで構成されています。
先端に取り付けたチップソーやナイロンコードなどを高速回転させ、雑草を刈っていきます。
以前は「しっかり草を刈るならエンジン式」というイメージが強かったかもしれません。
しかし現在では、18Vクラスの比較的扱いやすいモデルから、36Vといった高出力モデルまで充電式草刈機の選択肢が増えています。
マキタでは、一部モデルでは30mLクラスのエンジン式に相当するパワフルな草刈機もあります。
一般的な一体型の充電式草刈機

最もイメージしやすいのが、モーターからシャフト、刈刃までが一体になったタイプです。
バッテリーを取り付けて草刈りに使用するというシンプルな構造で、初めて草刈機を使う方にもわかりやすいタイプです。
当社でも、マキタMUR195UDやHiKOKI CG18DAなどをレンタル機として取り扱っています。
庭や駐車場、比較的小規模な空き地など、一般的な草刈りを目的としているのであれば、まずはこのタイプから検討するとよいでしょう。
アタッチメントを交換できるスプリットモデルとは?

近年、選択肢が増えているのがスプリットモデルです。
スプリットモデルは、本体のモーター部分と先端側を分離でき、アタッチメントを交換することで複数の作業に使えるタイプです。
例えばマキタの40Vmax「MUX01G」は、刈払アタッチメントだけでなく、用途に応じた別売アタッチメントを取り付けられる構造になっています。
ここで注意したいのが、「分割できる=すべてスプリットモデル」というわけではないことです。
草刈機には、持ち運びや収納をしやすくするためにシャフトだけを分割できるモデルもあります。



一方、ここでいうスプリットモデルは、先端のアタッチメントそのものを交換し、1台のモーター部を複数の用途に使えるタイプです。
草刈りだけを行うのであれば通常の一体型でも十分ですが、
「草刈り以外の作業にも使いたい」
「収納や車への積み込みもしやすくしたい」
という場合には、スプリットモデルも選択肢になります。
Uハンドルとループハンドルは何が違う?


草刈機を見比べたときに、初心者の方が意外と迷うのがハンドル形状です。
主なものに、
- Uハンドル
- ループハンドル
などがあります。
中でもよく見かけるのがUハンドルとループハンドルです。
Uハンドル

左右に大きく開いた、自転車のハンドルのような形状です。
両手で保持し、草刈機を左右に振りながら作業しやすいため、平坦な場所を広く刈る作業に向いています。
マキタもUハンドルを「平坦地作業に適す」と案内しています。
例えば、
- 庭
- 平坦な空き地
- 畑の周辺
- 建物の周辺
などをある程度まとまった範囲で刈る場合には使いやすい形状です。
ループハンドル

シャフト部分にD字型のハンドルが付いたタイプで、一般的にはループハンドルと呼ばれます。
Uハンドルより本体の向きを変えやすいため、傾斜地や障害物の多い場所などで使いやすいのが特徴です。
マキタでもループハンドルは傾斜地作業向けとされ、スプリットシリーズでは「斜地や高所など様々な作業に」と案内されています。
例えば、
- 斜面
- 障害物の多い場所
- 狭い場所
などでは、ループハンドルの取り回しの良さが活きてきます。
「Uハンドルとループハンドルは形が違うだけ」と思われがちですが、実際には作業場所によって使いやすさが変わります。
初めて選ぶ場合は、広い平地ならUハンドル、斜面や障害物が多い場所ならループハンドルを一つの目安にするとわかりやすいでしょう。
私が日頃使ってる体験談ですが、通常の草刈りをする場合はU字ハンドルをおすすめします。
ループハンドルは持ち手部分がコンパクトなので、左右に大きく草刈機を振ると疲れます。
マキタの充電式草刈機

充電式草刈機を扱う代表的なメーカーの一つがマキタです。
マキタでは18Vシリーズから40Vmaxシリーズまで、多くの充電式草刈機を展開しています。

例えば18VのMUR195UDは、モーターを後方に配置したモデルです。
先端側が軽くなり、重心が体に近くなることで左右に振りやすい設計となっています。
マキタでは23mLエンジン式同等の使用感とし、一般家庭からセミプロの草刈りまでを想定しています。
株式会社アトラスでも、初めて草刈機を使う方には、こうした比較的取り回しのよい18Vモデルを選択肢として案内しています。

一方、より負荷の大きな草刈りでは40Vmaxシリーズがあります。
40VmaxのMUX01Gはスプリットモデルで、メーカーでは30mLエンジン式同等の使用感としています。
草が密集している場所や、ある程度パワーを必要とする作業では、このような高出力モデルも検討できます。
つまりマキタの充電式草刈機は、
軽さ・取り回しを優先するのか、パワーを優先するのか
によって選ぶモデルが変わってきます。
HiKOKI(ハイコーキ)の充電式草刈機

HiKOKIも充電式草刈機を展開する代表的なメーカーです。
18VのCG18DAには両手ハンドルとループハンドルがあり、比較的軽量で、モーターを後方に配置したバランスのよい設計となっています。
一方、36VマルチボルトシリーズのCG36DCでは、より高いトルクを必要とする草刈りに対応しています。
こちらも両手ハンドルタイプとループハンドルタイプが用意されているため、作業場所に合わせて選べます。
さらにCG36DC(DLN)/CG36DC(D)のように、メインパイプを分割でき、アタッチメントを交換して複数の作業に利用できるモデルもあります。
そのため、
「軽くて扱いやすいものがいい」
「斜面で使いたい」
「ある程度パワーが欲しい」
「持ち運びしやすいものがいい」
といった条件によって選び分けることができます。
マキタとHiKOKIのどちらが一律に優れているというものではありません。
充電式草刈機の主な用途
充電式草刈機は、自宅の庭だけでなくさまざまな場所で使用できます。
ただし、同じ広さでも草の高さや密度によって、適した機種は変わります。
自宅の庭の草刈り

充電式草刈機と相性がよい用途の一つが、自宅の庭です。
年に数回伸びた雑草を刈る程度であれば、18Vクラスの比較的扱いやすい機種でも対応できるケースがあります。
燃料を用意する必要がなく、使う前にバッテリーを充電しておけば作業を始められるので、
「エンジン式は使ったことがない」
「ガソリンを保管したくない」
という方にも検討しやすいでしょう。
庭石、ブロック、植木、フェンスなどが多い場合は、ループハンドルなど取り回しのよいタイプも選択肢になります。
空き地の雑草処理
空き地の草刈りにも充電式草刈機は利用できます。
ただし、空き地は草の状態によって必要な機種が大きく変わります。
例えば、
- 草が膝下程度
- 柔らかい草が中心
- 定期的に手入れしている
- 面積がそれほど大きくない
のであれば、比較的扱いやすい充電式草刈機でも作業しやすいでしょう。
反対に、
- 長期間放置している
- 腰や胸付近まで草が伸びている
- 太い茎が多い
- 草が密集している
- 広い敷地を一気に刈りたい
という現場では、より高出力の充電式やエンジン式を検討した方が効率的な場合があります。
空き地では、単純に面積だけではなく現在の草の状態を確認することが重要です。
駐車場や店舗周辺

月極駐車場、店舗、事務所周辺などの雑草管理にも向いています。
充電式はエンジン式に比べて作業音を抑えやすく、使用時にエンジン由来の排気ガスも発生しません。
そのため、住宅や店舗が近い場所では選択肢になりやすいでしょう。
ただし、充電式でもモーター音や刈刃の回転音は発生します。
また、刈刃が小石などを弾く可能性があります。
特に駐車場では、自動車の近くで作業する場合に十分な注意が必要です。
畑・農地の周辺

畑の周囲や畦の草刈りにも使用できます。
短時間の作業や、小~中規模の範囲であれば充電式が便利なケースもあります。
一方、何時間も連続して広範囲を刈る場合にはバッテリー容量が重要です。
予備バッテリーを交換しながら使用する方法もありますが、作業時間が非常に長い場合はエンジン式も含めて比較した方がよいでしょう。
アパート・マンション・施設の敷地管理

アパート、マンション、福祉施設、店舗、事務所、工場などの敷地管理にも利用できます。
特に、
- 年に数回だけ草刈りをする
- 草刈機を保管する場所がない
- ガソリンを保管したくない
- 購入するほど使用頻度が高くない
という場合は、必要な期間だけレンタルする方法もあります。
作業が終われば返却できるため、購入後の保管やメンテナンスを考える必要がないのもレンタルの特徴です。
草刈機は保管場所が意外と大きな悩み
草刈機を購入して、意外と困るのが保管場所です。
当社のように日頃から草刈機を扱っていても、台数が増えてくると「どこに置くか」はかなり悩みます。
特に厄介なのが、Uハンドルタイプの草刈機です。
本体そのものが長いうえに、左右に張り出したハンドル部分が思った以上に場所を取ります。プレハブ倉庫などに保管していると、取り出す際にハンドルが周囲の資材へ引っ掛かり、物を倒してしまうこともあります。
長い機種では全長が1,900mmを超えるものもあり、倉庫の中に物が増えてくると、1台取り出すだけでも一苦労です。
かといって手前に置いておくと、今度はハンドルが邪魔になり、他の資材を出し入れする際に草刈機を倒してしまうこともあります。
こうした経験から、これから草刈機を購入するのであれば、私はスプリットタイプを強くおすすめします。
一体型より価格が少し高くなる場合はありますが、シャフトを分けて保管できるだけでも収納のしやすさは大きく変わります。
草刈機は「使うときの性能」だけでなく、使わないときにどこへ、どう保管するかまで考えて選ぶことが大切だと、実際に何台も扱ってきて強く感じています。

充電式草刈機のメリット

バッテリーを装着すればすぐに使える
充電式の大きなメリットは、作業開始までの準備が比較的簡単なことです。
充電済みのバッテリーを取り付ければ使用できるため、エンジン式のように燃料を用意したり、エンジンを始動したりする必要がありません。
初めて草刈機を使用する方にとって、この扱いやすさは大きなメリットです。
ガソリンなどの燃料を保管する必要がない
エンジン式ではガソリンや混合燃料を使用する機種があります。
充電式は電気で動くため、こうした燃料を用意する必要がありません。
年に数回しか草刈りをしない家庭や事業所では、燃料を保管しなくてよいこともメリットになります。
作業時に排気ガスが出ない
充電式はモーターで動くため、作業中にエンジン由来の排気ガスが発生しません。
住宅周辺、店舗、施設などで使用する際にも検討しやすい方式です。
エンジン式より音が静か
エンジンの燃焼音がないため、一般的にエンジン式より作業音を抑えやすいのも特徴です。
ただし「静音=無音」ではありません。
モーター音、刈刃の回転音、草や小石に当たる音などは発生するため、早朝や夜間などは周囲への配慮が必要です。
エンジン式に比べてメンテナンスの手間が少ない
燃料系統やキャブレターなど、エンジン特有の管理がありません。
特に草刈機をたまにしか使わない方にとっては、扱いやすいポイントです。
充電式草刈機のデメリット

使用時間がエンジン式に比べて短い
充電式草刈機で最も注意したいのが、バッテリーの使用時間です。
充電がなくなれば作業を続けることはできません。
また、実際の使用時間は、
- バッテリー容量
- 回転数
- 草の高さ
- 草の密度
- 草の太さ
- 使用する刃
- 作業方法
などによって変わります。
メーカーが公表している連続運転時間についても、無負荷時など一定条件で測定した数値が含まれています。
カタログの数字だけで「○分使える」と判断せず、実際の作業では余裕を持って考えましょう。
草の状態によってはパワー不足を感じる
同じ充電式でも、18Vと36V・40Vmaxでは想定される作業が異なります。
庭の柔らかい草と、長期間伸びた太い雑草では必要なパワーが違います。
ただし、
「40Vならどんな草でも刈れる」
という意味ではありません。
刈刃で木や太い枝を切るような使い方は想定されていないため、必ず機種の取扱説明書に従って使用してください。
高出力モデルは必ずしも軽くない
「充電式=軽い」と思われることがありますが、必ずしもそうではありません。
高出力モデルでは本体も大きくなり、大容量バッテリーを装着すると重量も増えます。
長時間使用する場合は、本体重量だけでなく、
- 重心
- ハンドル形状
- 肩掛けバンド
- バッテリーを含めた重量
まで確認した方がよいでしょう。
バッテリーの充電環境が必要
当然ですが、充電式はバッテリーを充電する必要があります。
電源のない場所で何日も作業する場合や、長時間連続で使用する場合は、予備バッテリーや充電場所をあらかじめ確認しておきましょう。
初心者が充電式草刈機を選ぶポイント
初めて草刈機を使う場合、一番高出力の機種を選べばよいわけではありません。
自分の作業に合った機種を選ぶことの方が重要です。
まず使用する場所を確認する

最初に、
- 庭
- 空き地
- 畑
- 駐車場
- 斜面
- 店舗や施設周辺
など、どこで使用するのかを確認します。
さらに平坦なのか、斜面なのか、障害物が多いのかも重要です。
平地を広く刈るならUハンドル、斜面や障害物が多いならループハンドルなど、場所によって使いやすい形状が変わります。
草の高さ・太さ・密度を確認する

草刈機を選ぶうえでは、面積以上に草の状態が重要な場合があります。
同じ100㎡でも、
「定期的に刈っている短い雑草」
と、
「半年以上放置して腰まで伸びた雑草」
では、必要な機械は変わります。
レンタルでどの機種を選べばよいかわからない場合は、草の状態がわかる写真を撮って相談する方法もあります。
作業時間を考える
30分程度で終わる庭と、半日かかる空き地では必要なバッテリー容量が違います。
長時間使用する予定なら、予備バッテリーの本数や充電時間まで確認しましょう。
スプリットモデルが必要か考える
草刈りだけを行うのであれば、一般的な一体型でも十分です。
草刈り以外の園芸作業にも使いたい場合は、アタッチメントを交換できるスプリットモデルも候補になります。
充電式とエンジン式はどちらを選べばいい?

充電式は、庭・駐車場・店舗周辺などの比較的身近な草刈りや、初めて使う方に向いています。
一方、広い敷地を長時間刈る場合や、草が密集している場所、充電環境がない場所では、エンジン式も候補になります。
現在は高出力の充電式も増えているため、「充電式=家庭用、エンジン式=業務用」とは単純に分けられません。
選ぶ基準は、どこで、どんな草を、どのくらいの時間刈るのかです。
まとめ|充電式草刈機は用途に合わせて機種・ハンドルまで選ぼう
充電式草刈機は、バッテリーでモーターを動かして草を刈る草刈機です。
燃料を用意する必要がなく、エンジン式に比べて使い始めやすいため、初めて草刈機を使う方にも検討しやすい方式です。
しかし、充電式ならどれを選んでも同じというわけではありません。
現在は、
- 18V・36V・40Vmaxなどの電圧
- Uハンドル・ループハンドルなどの形状
- 一般的な一体型
- アタッチメントを交換できるスプリットモデル
など、さまざまな種類があります。
例えば平坦な場所を広く刈るならUハンドル、斜面や障害物の多い場所ならループハンドルが一つの目安になります。
また、庭の軽い草刈りと、長期間放置された空き地の草刈りでは必要なパワーも変わります。
草刈機を選ぶときは、
「何Vか」だけを見るのではなく、使用場所・草の状態・作業時間まで考えて選ぶことが大切です。
株式会社アトラスでは、マキタ・HiKOKIの18V・36V・40Vmaxの充電式草刈機や、スプリットモデルなど複数タイプをレンタルしています。
「庭ならどの機種で十分?」
「腰まで伸びた草を刈りたい」
「Uハンドルとループハンドルのどちらを選べばいい?」
といった場合は、使用する場所や草の状態から機種を選ぶことができます。
購入するほど使用頻度が高くない場合や、まず一度使ってみたい場合は、必要な期間だけ草刈機をレンタルする方法も検討してみてください。


